セミナー「環境にやさしい暮らしを実践


 S37電気工学科卒 吉岡正修氏   



 2008年度から新企画、電気電子情報科会東京支部2種のセミナー、@現役世代を主ターゲットに仕事に役立つセミナー、A熟年世代を主ターゲットに健康、お金の運用、ボランティア活動等、生活に役立つセミナーを行います。昨年は手始めに@の企画を行いました。「きたかみ会」からも3名の方にご参加いただき、セミナー後、大井町駅前にて大いに懇親いたしました。今回はAの企画です。

 テーマ   「環境にやさしい暮らしを実践」 入場無料
もったいない〜ケチからエコへの流れ

吉岡正修氏
 講 師  吉岡正修氏  電気37年卒
 日 時  2009年5月13日(水)19時〜20時半
 場 所  『きゅりあん』(東京・大井町駅前)
   6F中会議室(定員40名)

吉岡正修氏は東京支部活動に毎回熱心に参加され、科会活動の模様を写真に記録されて、お蔭様でこのホームページに掲載されている写真もその多くが氏の手になるものであります。この年次の方々はSNSなどを通じて活発な同期活動を展開されております。その中でも吉岡氏は一際ユニークな実践活動によって、多くの方々に感銘を与えておられ、人の生に対する考え方は様々ございますが、きっとあなたにとりましても参考になることが数々あるはずです。一時期は腰を痛めて動くのもままならない時期がございましたが、それでもなおかつ科会活動に参加されるその意欲に接し、ただただ有難く頭がさがりました。そして、その苦難を克服して不死鳥のように蘇り、皆様の前に元気なお姿で登場されます。在京白堊会会員でもある吉岡氏が、母校の開学記念日の日を選んで講演される、その内容に大いに期待いたしました。環境に優しい暮しを実践する、究極のエコ活動家、吉岡正修氏のお話は下記の要点です。

[講演の要点]
1.中学時代 鉱石ラヂオ〜16台の5球スーパー組立アルバイト
2.高校時代 物理部、運動会の放送設備操作担当。AM2波ステレオ放送〜古道具屋のアンプがステレオアンプに〜盗難
3.大学時代 アマチュア無線局 JA7YIとJA7YAL
卒論テーマ残響時間の測定装置〜入江先生の評価と教え
4.最初の就職 面接試験問題が「平滑回路について」でラッキー!!
輸出用トランジスタFMラジオの設計
5.4年目の転職 家電製品修理技術者養成講習〜テレビ理論やデジタル機器の猛勉強?
家電製品の検査 使用者の立場で〜クレーム現地検査も
ゴミ処理問題の講演を聴き〜大量生産大量消費のツケ
ワープロ用紙の裏紙使用、ティッシュペーパーの使い方
検査機器廃棄品の再利用〜別の用途や部品取り
20年前の住居全面立替時の廃材保存と活用
6.定年後 ボランティア活動「パソコン楽習の会」立上げ〜住民から市民へ
雨水収集貯蔵と活用〜太陽熱温水器のタンクやPETボトルの活用「チーム−6%運動」参加、環境DIYのブログ開始、続いてSNS参加
腰部脊柱管狭窄症の発症から、約10年目の手術


きゅりあんの地図


〒140-0011 東京都品川区東大井5-18-1 Tel 03-5479-4100 Fax 03-5479-4110
JR京浜東北線/東急大井町線 大井町駅前 JR改札出て左側へ、建物の右手が入り口です
電車で乗り換え時間含めたおよその目安は、品川駅から3分、川崎駅から11分、東京駅から12分、
秋葉原駅から15分、渋谷駅から16分、新宿駅から22分、横浜駅から25分、池袋駅から27分、
大宮駅から52分、立川駅から56分、千葉駅から1時間5分、厚木駅から1時間15分です。

きゅりあん外観

6F中会議室

セミナーの模様

 努力不足で、参加者が少なく、まことに遺憾に存じます。せっかく同期の高橋道彰さんや円井英文さんが来てくれたというのに。ただ、きたかみ会の千葉さんが来てくれたことは、たった一人でも、大変嬉しいことでした。科の枠を外れて岩手大学卒業者の交流を少しでも推進できればと思います。吉岡さんの話の内容は大変面白かったという感想です。やはりひとの話は聞くもので、自分が知らないことを聞くと、嬉しいものです。


講演される吉岡さん

記念写真

 中学時代にラジオを作り、作文に「将来は電気関係の仕事に就くと書いたそうです。岩手大学で無線クラブを創部し、アマチュア無線局JA7YIを開局しました。JA7YIを「自営英七湧愛」と読み、その後「湧愛」を自らの別称とすることになりました。
 大学を卒業して、ラジオなど家電製品のメーカーであった八欧電機株式会社(現在の富士通ゼネラル)に就職しました。入社試験の面接では、得意分野の質問が出され、ラッキー!滞りなく合格できました。もっとも当時は電気工学の大卒技術者は引く手あまたでしたが・・・。当時の早川電機工業株式会社(現在のシャープ)や八欧電機は倒産の危機を迎えるような厳しい時代でした。ここで家電製品の検査や修理を担当し、電波障害や強度測定について研究しました。田圃などで電波測定したり、いろいろなところに赴いて電波を測定しているうちに、いわゆる「電波が見える」ようになりました。この土地はこういう具合だから電波の強弱はどうだ、ということがわかるようになったのです。そして「金属は多かれ少なかれアンテナになる」ということもわかりました。土地にはNull pointというものがあって、電波が干渉し合って届かない地帯があります。今住んでいる伊勢原の沼目というところは、地名が示すように低くなっていて湿地帯であり、電波が届きにくくて苦労しています。
 4年目でJAに転職しました。当時は真空管テレビでしょっちゅう故障するような製品でした。農協は協同組合ですから、組合員である農家の産物を集めて売る仕事や、肥料、農機具を組合員に販売する仕事のほかに家電製品も販売していました。農家は収穫後でないと収入がありませんから、それまでの間は言わばツケで売るということで、組合員の生活をまるごと面倒見るということで金融機能も持っていました。農家にテレビを売るとなると、農協がその品質に責任を持たなければなりません。そこで各社の製品を徹底的に調べて、合格品を売る役目があったのです。当時は生協や消費者センターも持っていないようなマイナス温度から高温までの温度環境試験装置なども持っていましたから、随分高度な試験・検査をやっていたものです。
 定年後は、自分の知識を生かして地域の皆さんにパソコンの操作を教えるボランティアや、市から頼まれてパソコンのハードからソフトまで教える講師などをやっています。自分で湧愛商事という会社も作りました。24時間風呂の代理店をしたり・・・。「寺COM屋」というパソコンレッスンもやっていました。しかし収入があまり無いので赤字続きです。ただ、これにはメリットもあるのですが・・・。
 セカンドライフの在り方ですが、「住民ではなく、市民、町民、村民であれ」というのが基本です。ただ住んでいるだけでなく、自分の住む街のコミュニティに貢献する存在でなければならない、ということです。世代的に経済が苦しい時代に育ちましたから、「もったいない」精神で廃棄物を出さない、廃棄物にしない、リサイクルするということを心掛けています。お陰で我が家を見た人は、ここはいったい何をしている家だろう?と思うはずです(^_^) スキーのストックを杖に加工したり、釣竿で遠くから窓を拭ける器具をつくったり、きゅうりなどのつる性野菜のネットを自作したり・・・。加工用の工具はドッサリ持っています。雨水を貯めるタンクを設置して、洗車や庭への水遣りはこれを使います。政府の呼び掛けに賛同して「チーム-6%運動」にも参加しています。これはなかなか苦しい。なにしろ二酸化炭素排出量を減らさなければならないのですから。雨水利用等によって上水の使用量を減らせれば、比例して下水道料金も下がります。貯水槽にボウフラがわかないよう、不要な電線の被覆を剥いて水の中に投入しました。こうすると、銅イオンによってボウフラがわかないのです。家中の照明はすべてエコ電球に替えました。電気代5分の1、寿命が5倍です。
 S47同期では交流が盛んです。高橋さんが主導してSNSを立ち上げて、お互いのメッセージ交歓をしています。ただ、無料なので運用主体が変わったりします。今後もボランティア活動は続けて行きます。「パソコン楽習(ガクシュウ)の会」や「あした天気になあれ:仮称」など。腰部脊柱管狭窄症のため腰が曲がり大変な10年間でしたが、手術で直るということで昨年思い切って手術しました。本来なら百万円もかかるものですが、奇病であってその指定が受けられたので大変お安くやって頂き、感謝しています。お蔭様で、背を伸ばして歩行できるようになり、奥さんと3年で15回温泉旅行に行くというのを目標にしています。交通手段は車です。